【FINAL / DAY2総評】ALPHAS が初優勝、boldiiies は 2 連覇に輝く
2025年2月16日
当協会(JBA)が主催する「第10回 3×3 日本選手権大会」のファイナルラウンドが 2 月16日 (日) に大森ベルポート(東京都品川区)で最終日を迎えました。DAY2 となったこの日は男女の準決勝と決勝が行われ、今季限りでの活動終了を発表した ALPHAS (埼玉) が有終の美を飾る初優勝を遂げ、#13 小澤崚選手が初の MVP に。女子は boldiiies (千葉) が 2 大会連続 2 回目の優勝に輝き、#3 浅羽麻子選手が 2 年連続の MVP に選ばれました。
【女子】boldiiies が 2 連覇。「仲間のポテンシャルを信じて」
まず女子の頂上決戦を振り返ります。準決勝で XD (宮崎) を下した boldiiies と、昨秋の「三井不動産 3×3 JAPAN TOUR 2024 FINAL」の覇者 TOKYO VERDY.EXE (東京) を破った FLOWLISH GUNMA (群馬) の戦いは、延長戦にもつれる大接戦となりました。
boldiiies は浅羽選手や #16 関口和華選手が 2 ポイントシュートを決め、#12 野口佑季選手や #37 大橋実奈選手が球際で奮闘しますが、FLOWLISH GUNMA も底力を発揮。終了間際に #3 髙橋芙由子選手が 2 ポイントシュートを射抜いて 20-20 の同点に追いつきます。
(写真は boldiiies #16 関口和華))
それでも boldiiies は集中力を切らしませんでした。2 点先取の延長戦では野口選手がドライブを決め、好守も披露して相手のミスを誘います。最後は浅羽選手がリングに向かって渾身のドライブをねじ込み、両手を広げて走りながら大きくガッツポーズ。22-20 で歓喜の輪が生まれました。
浅羽選手と言えば、かつて QUEEN BEE の一員として過去 2 度の 日本選手権制覇を経験するなど大会を盛り上げてきた選手の一人。表彰式では競技シーンが成長する中、boldiiies で勝ち取った 2 連覇を喜びました。彼女は「VERDY や FLOWLISH など 3×3 に懸けるチームがたくさん増えてきて、レベルがどんどん上がっていると思うのですが、そんな中で自分たちの仲間のポテンシャルを信じてやり続けて本当に最高です」と話しました。
また、大橋選手が昨年の優勝メンバーとしてチームを支えた姿も見逃せませんでした。浅羽選手とはこれまで別のチームで日本選手権や JAPAN TOUR など様々な試合を戦ってきた間柄です。大橋選手は「浅羽さんと一緒にバスケをやりたいから、私もこの大会に出続けているし、浅羽さんが引退したら私も辞めたいという思いでずっと続けています」と言うほどです。初制覇の立役者だった桂葵選手、アマ デグビオン選手という大黒柱が抜けた中で、2 連覇に至る思いも明かしました。
「浅羽さんと boldiiies を続けたい、boldiiies で勝とうと思って、新しく選手が入ってくれましたが (最初は) まったく結果が出せなくて。私と浅羽さんは経験があるので頑張るのは当たり前ですが、野口さんや関口さんがこの大会で成長してくれました。2 人が頑張ったので獲れた優勝だと思います」
(女子優勝:boldiiies (千葉) ※ 2 大会連続 2 回目)
【男子】ALPHAS が初優勝。ファンの声援が力に
一方で男子は ALPHAS が大会史に名を刻みました。準決勝では SHINAGAWACC WILDCATS (熊本) に終盤 14-18 とリードを奪われる苦しい展開でしたが、小澤選手や #3 デビン ギリガン選手の活躍で巻き返し、21-19 で逆転勝ち。決勝では、UTSUNOMIYA BREX (栃木) を破って初のファイナリストになった EPIC (兵庫) と対戦しました。
試合は序盤、小澤選手の長距離砲や #33 ヤン デムサー選手のゴール下での奮闘によって ALPHAS が主導権を握りますが、EPIC も反撃。#0 岸川達希選手のオフェンスや、#6 一色篤選手と #33 重本和毅選手による連携プレーで食らいつきます。それでも地力に勝る ALPHAS がリードを広げ、#8 斉藤諒馬選手が 2 ポイントシュートを沈めて 21-16 で頂点に立ちました。
(写真は ALPHAS #33 ヤン デムサー)
表彰式で小澤選手は「ALPHAS として、日本選手権で初優勝することができたのは非常に嬉しかったです。2 日間苦しい試合が多かったのですが、ファンの皆さんの熱い声援のおかげで勝つことができました」とコメント。詰めかけたファンに大きな感謝を示しました。
また、小澤選手にとって日本選手権の優勝は、自身 4 度目の挑戦にしてようやく獲得したタイトルになりました。MVP にも初めて選ばれましたが、本人は「実感は全くないですね」と振り返り、反省もにじませつつ、チームメートあっての勲章であることを強調しました。
「大会を通して活躍したわけでなく、決勝が少し良かったぐらいです……。最初からプライドを持ってプレーできたら良かったのですが、緊張に負けたり、気負いすぎたりして、少し空回りしていました。でもチームがそんな僕を助けてくれて、最終的に自分を取り戻せたと思っています。一つの結果に喜びすぎず、また (次に向けて) しっかり準備をして挑みたいと思います」
(男子優勝:ALPHAS (埼玉) ※初優勝)
当協会(JBA)が主催する今年度の 3×3 の主要大会は、今大会を持って終了となります。各チームの選手たちに対して、会場および配信でのご声援ありがとうございました。
なお、今大会で活躍したチームの中から 3 月26日 (水) よりシンガポールで開催される「FIBA 3×3 アジアカップ 2025」に向けた代表選考合宿に招集される選手が出てくる可能性もあります。日本から世界を目指して奮闘する選手たちに、引き続きご注目ください。
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【最終結果】
■ 勝ち上がり表はこちら>>3x3_Tournament_0216
<男子>
優勝:ALPHAS (埼玉) ※初優勝
2 位:EPIC (兵庫)
<女子>
優勝:boldiiies (千葉) ※ 2 大会連続 2 回目
2 位:FLOWLISH GUNMA (群馬)
<個人賞>
男子 MVP:小澤 崚 (ALPHAS #13) ※初受賞
女子 MVP:浅羽麻子 (boldiiies #3) ※ 2 大会連続 2 回目